INTRODUCTION

ドイツ第3の規模の都市ハンブルクのクラブで、その一地区であるザンクト・パウリに本拠を置く。ハンブルクの有名な歓楽街「レーパーバーン」に近接しており、スタジアムの名称はかつてハンブルクの市壁にあった門「ミラントア」に由来している。

ザンクト・パウリは、LGBTQ+の権利を支持し、反人種主義や反ファシズムの立場を取っているクラブとして知られており、ミラントア・シュタディオンはそのスタンスはユニークなサブカルチャーの中心地となっている。スタジアム内外には、クラブのシンボルである“ドクロのマーク”が至る所に描かれており、一般的なサッカースタジアムとは一線を画す雰囲気を醸し出している。

“ドクロのマーク”は反人種主義や反ファシズムの姿勢を象徴しており、1980年代半ばに非公式なファンのシンボルとして採用された。「Doc Mabuse」というパンクバンドの歌手が、海賊旗をスタジアムに持ち込んだのが始まりとされている。「貧者対富者」「労働者対経営者」といったメッセージが込められている。

ブンデスリーガ1部への昇格は10/11季以来、14シーズンぶりである。

日本人選手としては、過去に尾崎加寿夫（1988-1989）、宮市亮（2015-2021）が所属していた。

ミラントア・シュタディオンは、ネーミングライツを売却していない数少ないブンデスリーガのスタジアムの1つ。クラブの方針として、スタジアムの名称を商業目的で変更することを拒否しており、ファンからの強い支持を得ている。