特集インタビュー&コラム|#サッカーが待ちきれない「【ブンデスリーガ特集コラム】長谷部誠、大迫勇也、鎌田大地、原口元気、遠藤航。ブンデスリーガ日本人選手の現在地&現地の評価は?」

特集インタビュー~サッカーが待ちきれない人たち~
インタビュー&コラム -サッカーが待ちきれない人たちへ-2020/05/15
【ブンデスリーガ特集コラム】長谷部誠、大迫勇也、鎌田大地、原口元気、遠藤航。ブンデスリーガ日本人選手の現在地&現地の評価は?

コロナ禍の影響を受けて、3月11日を最後に中断期間に入っていたドイツ ブンデスリーガ。アンゲラ・メルケル首相をはじめ、ドイツ政府から許可を得られたため、5月16日から再開する。


オランダ、ベルギー、フランスなどがリーグを中断するなか、欧州のどこよりも早く再開するドイツでは、未だに再開に対して賛成と反対の意見に分かれている。ドイツサッカー機構(DFL)が、再開に向けて用意した“医療タスクフォース”が安全性を担保しているものの、不安はつきまとう。2部のドレスデンは、義務付けられたPCRテストで2名が陽性。市の行政から、チーム全体の2週間の隔離を言い渡され、原口元気のハノーファー戦が延期となった。


その一方で、バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲCEOが「10億人の視聴者」と言うように、DFLの提示した規則を守り、安全性を確保できる前提の上ならば、この時期にリーグを再開することはサッカーファンの注目を大いに集めることになる。5月16日にテレビ越しにスタジアムで見える景色は、どのようなものであろうか。短くまとめておきたい。


1.これまでのような整列しての選手入場はなし。
2.試合前、エンドを選ぶ際に握手はしない。
3.抗議の際に、選手が集まらない。
4.ゴールパフォーマンスの際にハイタッチやハグをしない。ひじや足の短時間での接触のみが許可されている。
5.ツバを吐かない。
6.ベンチの選手たちは、それぞれ距離を取り、マスクを着用する。
7.監督は、他の人々と1.5メートルの距離を取った状態であれば、指示を出す際にマスクを外すことができる。


他にも、「スタジアムに入れる人数は、選手やスタッフ、メディアを含めて300人まで」、「再開前の1週間は、チームはホテルあるいはクラブハウス内で隔離生活を行う」などが定められている。


こういった状況のなか、ブンデスリーガの1部、2部でプレーする日本人選手たちの姿は見られるだろうか。5月13日の『シュポルトビルト』をはじめ、ドイツ国内メディアでは、1部のスタメン予想も始めている。それでは、5人の日本人プレーヤーの“現在地”を紐解いていく。(文:鈴木達朗)


●鎌田大地(フランクフルト)


20200515_kamada写真:アフロ


昨季、ベルギーのシントトロイデンでの活躍が認められて、フランクフルトでも定位置を獲得した鎌田大地。イタリアのジェノア行きの話もあったが、残留の判断が正しかったことを証明した。


チーム屈指のテクニシャンとして認められており、同郷の長谷部誠の他には、コスティッチやガチノビッチらセルビア代表の選手達とよく話すという。今季の前期の活躍で、推定市場価格も昨季の450万ユーロ(約5億円)から1,000万ユーロ(約12億円)まで上昇した(コロナ禍の現在は800万ユーロ/約8億円)。


本人が希望する“8番(センターハーフ)”よりも前の“10番(トップ下)”や右サイドでの出場も多いが、本人も手応えを掴み始めている。UEFAヨーロッパリーグでは結果を出しているものの、国内リーグでは初得点が遠い。


再開節となる第26節は、強豪のメンヘングラートバッハと対戦。ドイツ国内メディアは、4-2-3-1のトップ下で出場すると予想。この試合では、ガチノビッチとトップ下の位置を争うことになると伝えられている。


●長谷部誠(フランクフルト)


20200515_hasebe写真:アフロ


昨季は3バックの中心で、“リベロ”として一躍注目を集めた長谷部誠。5月2日に地元テレビ局がフランクフルトの番記者たちにアンケートを行ったのだが、『2000年代の20年間で活躍したフランクフルトの選手ランキング』で長谷部は9位に選ばれた。


2015-16シーズンの入れ替え戦での勝利、2017-18シーズンのドイツ杯で30年ぶりの優勝、2018-19シーズンのUEFAヨーロッパリーグベスト4など、クラブの歴史的瞬間には常に先発として活躍した。クラブの歴史に名を刻んだ名手として記憶されていることは間違いない。


ただ、昨年の活躍がセンセーショナルだっただけに、分析や戦術が日進月歩の現在、他のライバルクラブも対応を練ってくる。その結果、チームが4バックを導入したこともあり、4-1-4-1のアンカーとして出場することが増え、24試合中16試合出場と、昨季に比べて出場試合数も減っている。長年にわたって主軸として活躍し、ドイツメディアからも“プロの鑑”と呼ばれてきたこともあり、今季で契約が切れる長谷部の去就が注目されている。


4月23日の『キッカー』では、来季も戦力として計算できると評価していた。その一方で、5月6日の『シュポルトビルト』は、長谷部の去就は、主将のアブラハムやボランチのルーカス・トロの移籍交渉の進展具合に左右されると伝えている。


再開最初の相手であるメンヘングラートバッハが3トップの可能性が高いこともあり、今節は4バックが予想されている。そのため、ベンチスタートになると見られている。


●大迫勇也(ブレーメン)


20200515_osako写真:アフロ


苦しい立場にあるのは、ブレーメンの大迫勇也だ。フロリアン・コーフェルト監督たっての希望で昨シーズンにチームにやって来た。今季は、昨季までのエース、マックス・クルーゼの穴を埋める存在として期待されたが、不調に陥っている。


昨季、24節を終えた時点でクルーゼは24試合出場5得点6アシスト、今季の大迫は18試合出場4得点1アシストと、数字の上でもクラブの期待値を下回っているため、地元メディアからの風当たりも強い。2月に行われたドイツ杯準々決勝のドルトムント戦で輝きを放ち、大金星に貢献したように能力自体はチームトップクラス。それだけに、監督も復調に望みをかけ、我慢強く起用している。


5月13日に行なわれたクラブ首脳陣会議によると、仮にリーグが途中で中止になった場合、その時点で降格圏にいたチームが降格することになるという。8クラブが反対したため決定は来週に延期されたものの、猛反対したのがブレーメンだ。


『シュポルトビルト』は、再開節となる第26節のレバークーゼン戦で4-2-3-1のトップ下の先発を予想。コロナ禍による中断期間によって、怪我人が続出していたディフェンスラインが戻ってくるまでの時間が稼げたことは不幸中の幸い。34節まで行われる保証がない以上、一刻も早く降格圏から脱出したい。


●遠藤航(シュトゥットガルト/2部)
中断期間中、最も明るい話題となったのは、シュトゥットガルトの遠藤航だ。ベルギーのシントトロイデンからレンタル移籍中だった遠藤は、守備の要として信頼を勝ち取り、クラブに買い取りオプションを決断させた。


現在シュトゥットガルトのスポーツディレクターを務めるスヴェン・ミスリンタートは、ドルトムント時代に香川真司を発掘するなど、腕利きとして有名なスカウトだ。そのミスリンタートが、独断でレンタル移籍を決めたのが、遠藤航だった。


加入当初は、自身の意思と関係ない選手獲得だったこともあり、ティム・バルター前監督から冷遇されていた。転機となったのは、チームが調子を落とした10月から11月上旬。チームだけではなく、クラブ内でも発言力がある元ドイツ代表のマリオ・ゴメスの「チーム内でベストな選手のひとり」という“推薦”があったことが、チャンスにつながった。


第14節に守備的ミッドフィルダーとして勝利に貢献すると、その後は全試合にフル出場。正確でクレバーな配給と対人守備の強さが評価され、中盤だけではなく、センターバックとしても起用され、不動のレギュラーの座を獲得した。


チームは現在2位。3位のハンブルガーとは勝ち点1差だが、この調子を維持できれば、来季は1部で戦う姿が見られるはずだ。


●原口元気(ハノーファー)
今季の原口元気にとって、最大の幸運はケナン・コチャク監督との出会いだろう。4部のマンハイムや2部のザンドハオゼンなどの小クラブで着実に結果を残してきた38歳の若手監督は、原口の隠れた才能を認め、これまでとは違った中盤の真ん中で起用した。


12月の地元紙『ハノーファーアルゲマイネ』は、ハノーファーに移籍して以来、「闘志に欠けることはなかったが、日本代表で見せているほどには、それが効率性に反映されることがなかった」と評価をしたあとで、「コチャク監督が原口起用の鍵を見つけたのだろう」とプレーが一変したことを綴っている。


第24節のホルシュタインキール戦では、警告の累積で出場できなかった。その際、同紙は「原口元気の出場停止は、ハノーファーにとっては大きな痛手だ」とコチャク監督の言葉を見出しに引用した。


最後に、このときの監督のコメントを紹介しよう。原口がハノーファーにとって不可欠な存在となったことが伝わるはずだ。


「我々にとって、原口の代わりを見つけることはとても難しい。彼は特別なタイプの選手で、我々にとって利益をもたらしてくれる。チーム全体で、彼の穴を埋めなければならない。彼の不在は大きな痛手だ」


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