スカサカ!ライブNEWS2017/10/27 18:03
【10/20放送】UCL第3節、バルセロナ戦術解説! / アマチュアサッカーの未来像 / 今まさに聞く~興梠慎三・前編~

 10月20日放送の#29では、19日に行なわれたUEFAチャンピオンズリーグ グループステージ第3節、バルセロナvsオリンピアコスについて、かつてバルセロナに指導者留学をし、同クラブのソシオにもなっている羽中田昌氏(東京23FC監督)が戦術を解説した。また、第53回全国社会人サッカー選手権大会(全社)を取り上げ、「日本サッカーを強くするために アマチュアサッカーの未来像について」と題し、アマサッカーの現状を特集。番組レギュラー解説委員を務める岩政大樹がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く!」~浦和レッズ 興梠慎三篇~前編が放送された。


●バルセロナ、CL勝利の鍵は“幅”“予測”“個”
●厳しい環境のその先に…アマチュアサッカーの未来を語る ”
●岩政が元同僚・興梠を直撃 鹿島は「いまだに厳しい」



●バルセロナ、CL勝利の鍵は“幅”“予測”“個”


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 オリンピアコスは「4-1-4-1」の陣形でブロックを作って守る戦術を採用。対してバルセロナは「4-3-3という人もいますが、僕は今シーズンのバルサは4-4-2だと思います」(羽中田氏)という陣形でスタートした。


 バルセロナの攻撃戦術については、「左右のワイドの選手がタッチライン際にポジションを取り、幅を取った中で相手のブロックを揺さぶり、ギャップを作りながら攻略していこうとしていました」と分析。


 18分には相手のオウンゴールでバルセロナが先制するが、羽中田氏はこのシーンについて「バルサのすごいところがいくつか出ている」とコメントし、その「すごさ」を次のように解説した。


「(オリンピアコスに)一回攻めさせておいて、(ボールを奪ったらすぐに)裏を狙う。その後、右サイドバックのセルジ・ロベルトが、セカンドボールを予測するんです。それを拾って、もう一度攻め直す。予測のプレーが、引いた相手を崩すプレーの中に入っているんですね。その後、右サイドの(ジェラール)デウロフェウが、一度中に入ってから裏を取り、そこからクロスを上げる。オフサイドにならないような動きをしていますし、ピッチの幅を使う時も目いっぱい開くだけではなく、必要に応じてよりゴールに近づくための幅を取ってクロスに持って行く。それが相手のバランスを崩すことにつながりました」


 また羽中田氏は守備戦術についても、「人数をかけて分厚い攻撃をしながら、ボールを奪われた後は素早いトランジションで切り替えて守備に入るんですね。ここ(敵陣内)でファウルをせずにサイドに追い込んでいき、マイボールにする。このやり方が効いていました」と話した一方で、「攻撃も守備もバルサが完璧。あのままいけば、2点目、3点目を取っていくのも時間の問題だった」と語ったように、前半終了間際にジェラール・ピケが退場となり、戦い方を変える必要に迫られた。


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「10人になったバルサは、4バックの前に3人置き、4-3-2の形で守るわけですね。4-4-2の時は高い位置でボールを奪うことができていたんですが、高い位置から行って抜かれると、後ろが手薄になって危ないということで、引いて守る形にせざるを得なくなった。それに対してオリンピアコスは、高い位置でボールを奪ってショートカウンターを仕掛けるのかと思ったんですが、逆に前半と同じように低い位置でブロックを作り、人数をかけてバルサの中盤3枚の両脇のスペースをうまく突きながら一つずつブロックを超えようとしていました」


 羽中田氏の見解では「それによってバルサはだんだん追い込まれていった」としたが、「その後に(リオネル)メッシのFKがバルサを生き返らせた」、「メッシがいることの強み」と続け、圧倒的な“個”の大エースが勝利に導いたとコメントしている。



●厳しい環境のその先に…アマチュアサッカーの未来を語る


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 10月13日から18日にかけて、第53回全国社会人サッカー選手権大会(全社)が開催。「日本サッカーを強くするために アマチュアサッカーの未来像について」と題し、アマサッカーの現状を伝えた。


 全社は全国9地域の予選を勝ち抜いた31チームに、開催地の1チーム、合計32チームが参加する大会で、5日間連続のトーナメント形式で1位を競う。ベスト4位内かつ地域リーグで優勝していない最大3チームには、JFLへの登竜門である全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)への出場権が与えられる。今年の大会では、東海地域代表の鈴鹿アンリミテッドFCが、決勝で松江シティFC(中国地域代表)を2-1で下し、初優勝を飾った。


 この日のスタジオゲストである羽中田昌氏が率いる東京23FCも出場し、地域CL出場権獲得を目指したが、残念ながら2回戦で敗退。羽中田監督は「できるだけの準備をしてここに臨んで、あとは人事を尽くして天命を待ったんですけど、神様は向こう(2回戦の対戦相手だったJAPANサッカーカレッジ/北信越地域代表)に微笑んだ。向こうのほうが強かったということ」と無念の表情を浮かべた。


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アマチュアサッカーを精力的に取材している写真家・ノンフィクションライターで、この日のスタジオゲストだった宇都宮徹壱氏は、全社について「アマチュアのナンバーワンを決める権威ある大会」と位置づけし、5日連続で試合が行われるレギュレーションの採用理由を次のように説明した。


「選手たちが社会人で働いているので仕事を休めないのが理由の一つ。もう一つは、この大会は国体のプレ大会という位置づけで、その準備としてボランティアや運営のシミュレーションをするために5日連続でやってほしいというリクエストがあるんですね。改革案は毎年のように出ているんですけど、ずっとこの形態が続いています」


 様々な課題を抱えるアマチュアサッカー界だが、日本サッカー界の発展のために、宇都宮氏は「アマチュアも気軽に使える施設」の増設を提言。羽中田監督はその実例として、東京23FCのトレーニングの実態を明かした。


「ウチの場合はなかなか確保が難しくて、朝しか(グラウンドが)空いていないので、朝7時にトレーニングを始めています。遠くに住む選手は午前4時前に家を出て、江戸川区の南葛西にあるグラウンドまで来て練習しています」


 また、レギュラー解説員で、東京23FCと同じ関東1部リーグの東京ユナイテッドFCでプレーする岩政大樹は、実際にアマチュアリーグを経験して感じた問題点を次のように指摘した。


「1年間やってみて一番きつかったのは、真夏の昼間に試合をすること。もう少し日程を組み替えられないのかと疑問に思っています。特に人工芝のグラウンドだと、スパイクが熱くなって立っていられないほど。この状況で(日本サッカー界の)底上げができるのかは疑問。サッカーをするというより、どちらが粘れるかの勝負になっていて、サッカーの機知を学ぶところではないと思います」


 宇都宮氏は「アマチュアの人たちもちゃんとサッカーができる環境を作り、サッカーをして、見て楽しんで、サッカーのリテラシーが上がることが、最終的には日本のサッカーが強くなることにつながると信じています」と語り、施設面の充実化に期待を寄せた。




●岩政が元同僚・興梠を直撃 鹿島は「いまだに厳しい」


 岩政と興梠は鹿島アントラーズの元チームメートであり、8年間にわたって共に戦った“戦友”。インタビュー前、岩政は「以前は僕のチームメートで深いかかわりもありますので、今日は話すのが楽しみですね」と語り、実際のインタビューも和やかな雰囲気の中で行われた。


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■点取り屋として成長した要因


岩政:お願いします。「興梠選手」と呼びますし、敬語で話します。


興梠:いや~、いいんじゃないですか? 「慎三」で。


岩政:いや、一応、一応。


興梠:はい。


岩政:まず、今シーズンですけど、今(第29節終了時点)得点ランキング1位ということですけど。ちょっと驚きですか? 本人としては。


興梠:そうですね。レッズのサポーターの人たちからは、毎年シーズンが始まる前に「得点王を取ってくれ」と言われるんですけど、得点王って20点ぐらい確実に取らないとなれないし、シーズンでそんなに取ったことがないんで。「分かりました」とは言うけど、「いや、取れるわけないじゃん」って心の中で思っているんですけど(笑)。でもまさか、こうやって今、19点。トップに立っているということは、すごく自分でも褒めてもいいかなという気はしますけど。


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岩政:得点が増えたことに関しては、自分ではどう分析しています?


興梠:自分で切り込んでシュートを打つっていうタイプじゃないので、チームメートがパスをつないで、最終的に自分のところに来るというパターンで取っている点が非常に多いので、ほんとにチームメートのおかげだなっていう気はします。


岩政:興梠選手の要求と、出し手との関係が良くなってきたところもあるんですか?


興梠:一番は自分の特徴をみんなが完璧に知ってくれたというのが、やっぱり大きいなと思うし、あとは自分も結構周りに要求するようになったというのも、点が取れている要因かなって自分なりには思いますけど。


岩政:要求というところで言うと、ゴールを取るポイントみたいなものが、だいぶ自分の中で分かってきたというか、だいぶ整理されてきたような気が見ていてするんですけど。得点の形がだいぶ論理的というか、相手がこう動いてくるから、ここに入ったら取れるなっていうのが、見えているなっていうふうに見えるんですけど。


興梠:裏を取るとかはね、鹿島時代から一緒にやっている時もそうですけど、そこまで変わりはないと思うんですけど、やっぱりセンタリングの入り方、前にマサさん(岩政)に会った時に「うまくなったね」と言ってくれましたけど、そこはすごい自分の中で工夫して、それが今年、すごいうまくいっているのかなって気はしているし。


岩政:工夫って、自分で……慎三はね……。


興梠:(爆笑)。もういいよ。もういい。


岩政:あの~、つまり~、まあ、本当の根の頭はいいヤツだけど、決して勉強を頑張って来たわけじゃないけど、サッカーのフィールド上ではすごく工夫して、ツボを押さえているなっていう選手になったじゃない? そこって、どういうふうにピッチの中で探したのか。工夫するってどういうふうに見つけている感じですか?


興梠:一緒に鹿島でプレーしている時は、自分はだいぶ若手で、マサさんもそうですけど、オーバーエイジの人たちが出て、見て学ぶ、やりながら学ぶっていうことが多かったですけど、今はもう自分も31歳になって、ベテランじゃないですけど、それと同じぐらいの年齢になってきたので、まずは若手に背中で見せたいっていうのが。鹿島の時も背中で見せてくれる先輩がいっぱいいたんで。そこがすごい自分的にも勉強になったし、それを自分もやりたいなっていうのがあって、それが一番強いかなって。


岩政:鹿島を出て5年になるんですけど、鹿島はどういうふうに見ているんですか?


興梠:めっちゃやりづらかったですよ。もちろんみんな一緒にやっている人たちと敵ってことで、やっぱり鹿島の選手たちも自分に厳しく来てたし、もちろん自分も厳しく行ってましたけど。ものすごく自分の特徴を全部知られているような。今もちょっと緊張感はありますけどね。独特な。特に鹿島のホームでやった時は、まあブーイングがすごい。それもうれしいことですけど、いまだに激しいですから。


■自身の好調、チームの不調について


岩政:昨年までは比較的失点も少なくて、プラス攻撃も素晴らしくてというところで、最後のタイトルを取るところで少し問題はありましたけど、シーズンを通しては素晴らしい勝ち点を取ったというところでいくと、今年、失点があれだけ増えた(第29節終了時点で48失点)というのは、いろいろな流れも含めて、一概に理由は語れないと思うんですけど、何の歯車が狂ったんですかね。


興梠:マサさん、俺が聞きたいです、それ。本当に。


岩政:ねえ。なんでしょうね。興梠選手もそうでしょうけど、みんな「ミシャ監督(ミハイロ・ペトロヴィッチ前監督)のために」というのがあって、逆にそれが空回りする状況になったと思うんですけど、とは言ってもあれだけ大きく結果が変わってしまうというのは、すごく今年のJリーグの中でも非常に驚きのトピックスだと思うんですけど。


興梠:本当に去年、最少失点で守備がすごい安定したし、人もそこまで変わっていないし、後ろに関しては全く変わっていないので、だからまあ、ちょっとのことなんですよね。もちろん僕たちは後ろから組み立てて、相手が前から来てもそれをはがしていくサッカーなんで、そこでちょっと奪われ方が悪かったりで失点することが多かったんで、チャレンジする意味ではすごい良かったですけど、時間帯によっては押されていたら一回蹴って押し上げてとか、そういう賢さっていうのがちょっと、なかったかな。でも、みんながしゃべる一言一言が、「とりあえず失点しないように頑張ろう」ってなっていたんで。だから失点、失点っていう頭になっちゃっているんですよね。それがよくなかったのかな。去年だったら「先に行くぞ、点を取りに行くぞ」、「大量得点しようぜ」みたいな声だったから、うまくいっていたのかなって。今年はちょっと、(気持ちが)守りになっていたっていうのが逆に良くなかったのかなっていう。


岩政:気を付けようと思えば思うほどそっちに行っちゃうっていう。


興梠:そういうところで、マサさんとか後ろでうるさいことガーガー言うじゃないですか。そういう人が、そういうところで大事なんじゃないかなって思うかな。


岩政:僕もいろいろな記事の中で、興梠選手がロッカールームでチームを盛り上げる声を出したとか、チームの士気を高めるようなことを言ったとか、いろいろ最近、見るようになって。その辺は立ち位置も少しずつ変わってきたんだなって。


興梠:いや、言わないですけどね。


岩政:え、そうなの?


興梠:ほとんどの試合は言わないです。でも、めちゃくちゃ大事な時に、バンって言うんですよ。そうしたら(遠藤)航とかが、「珍しく慎三さんが声を上げて、すごい気持ちが高ぶりました」みたいな。そういうのでいいのかなって。普段は言わずに。いつも大事ですよ。大事ですけど、やっぱりここを落としたら絶対に強くなれないっていう時ってあるじゃないですか。そういう時にはちょっと強く言ったりします。普段は物静かですけどね。




 興梠慎三インタビューの後編は10月27日午後9時から生放送される『スカサカ!ライブ』で放送。他にもジュビロ磐田特集や、「日本サッカーの普及・育成について考える~ナイキアカデミー篇~」などをお届けする。


 

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