「困窮シャルケを1年で再昇格:新首脳陣が果たした、壮大な大逆転劇」スカパー!ブンデスリーガNEWS

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kicker2022/05/09 19:05
困窮シャルケを1年で再昇格:新首脳陣が果たした、壮大な大逆転劇


 昨シーズンのFCシャルケ04は、ほぼ全ての事で過ちをおかしていたと言っても、過言ではないだろう。その結果で迎えたブンデス2部降格は、まさにクラブの根幹を大きく揺るがすものであり、別の言い方をするなら理にかなった結果ともいえた。加えて2部で迎えたシーズンではスタートダッシュでつまづきをみせるなど、わずか10ヶ月前までは3部降格の声さえ聞こえていたチームではあったが、最終的にわずか1年で復帰を果たすまでに回復させることに成功。特に最近ではハノーファー、ハンブルク、ブレーメンなど、ブンデスリーガ常連クラブが昇格に苦しむことを考えても、これは壮大な大逆転劇として非常に高く評価できるものである。

攻守共にバランスのとれたチーム作り

 このチームを作り上げた功労者の一人として、まず名前を挙げる事ができるのが、ルーヴェン・シュレーダーSDだ。切迫する財務状況の中でわずかな資金を元手に、複雑なレンタル契約など高い創造性を駆使する形で、1部復帰を果たせるだけの戦力、そしてバランスのとれたチームを編成する事に成功。特にリーグ最小失点に抑える安定した守備面において、守備の名手である板倉滉やセットプレーのスペシャリストで脅威となったトーマス・アウエヤンの獲得。またなによりリーグ最高得点を誇る攻撃面では、現在29得点7アシストと大活躍をみせるジモン・テロデや、10得点13アシストのマリウス・ビュルターら、数々の補強の大成功例を列挙できる。

シャルケを盛り立てたパワートリオと熱いファンたち

 また監督問題についても、3−5−2システムに固執しチーム内でも物議を醸したディミトリオス・グラモジス監督を解任して、マイク・ビュスケンス氏の昇格を決断。これがうまく功を奏して、これまでの8試合中7試合で勝利をおさめてみせた。シャルケを熟知し愛するユーロファイターはその熱い姿勢でチームに檄を飛ばし、またシュレーダーSDやアザモア有資格部門担当など、情熱をベンチでほとばしらせるこのパワートリオは、相手にとって時に不快であっても、味方にとっては起爆剤。加えて世界で3番目という会員数誇るシャルケのファンたちは、今回のザンクトパウリ戦でも見せつけたように強い追い風を巻き起こす存在だ。実際2部降格を喫した昨季はコロナ禍の影響で無観客の中で喫したものでもある。

冷静沈着なクラブ運営

 一方でそれとは対極の位置にいる冷静沈着な姿勢をみせたのが、ペーター・クネーベル競技部門取締役であり、財務担当のクリスティーナ・リュール=ハマス氏、その取締役会会長のベルント・シュレーダー氏や相談会長アクセル・ヘファー氏らの下、シャルケというクラブ事情でこれほどまで落ち着きを保ったことは見事だ。例えばシーズン序盤では謙虚に、後半以降は昇格に向けたシグナルを徐々に明確にしていくなど、そのトーンの調整を巧みに行いつつ、ロシアのウクライナ侵攻の際にはメインスポンサー、ガスプロムの契約解消に素早く着手。クラブ内への不穏な空気が生まれる芽をいち早く摘み取る一方で、収入面の穴埋めには様々な工夫を凝らしながら何とか幾分か埋めることには成功。無論、財務状況は緩やかな回復曲線しか描けないものだが、それでも来季のライセンス取得を心配する必要性は皆無だ。
 

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