「ボーフム:資金、年齢、スタッツ。時代に逆行して掴んだブンデス残留」スカパー!ブンデスリーガNEWS

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kicker2022/05/01 08:05
ボーフム:資金、年齢、スタッツ。時代に逆行して掴んだブンデス残留


 昨年夏にドイツ・ルール地方の伝統的クラブ、VfLボーフムがブンデス1部昇格を果たした際、多くの人たちがその期間はあくまで短命に終わると予想していたことだろう。なぜならば11年にも渡りブンデス2部に留まり続けたことで、財政的にもスポーツ的ににも完全に出遅れてしまっていたのだから。実際にほぼ同じ状況にあった、同じ昇格組グロイター・フュルトは早々にブンデス2部降格が確定している。しかしながら今シーズンにボーフムが描いたドラマはそのフュルトとも、そしてこの時代に対しても全く相反するものであった。

 実際にその前途は多難なものだった。昇格を支えた攻撃の軸2選手、ロベルト・ジュリの退団とジモン・ツォラーの長期離脱(十字靭帯断裂)、さらには守備の要であったマキシム・ライチュがふくらはぎの問題で前半戦を棒にふる中で、限られた予算の中、補強したのはフリーの選手とレンタル移籍での獲得のみ。その上クラブ史上最悪の敗戦記録となる、バイエルン戦の0−7など、しばらくは最下位に喘ぐ苦しい出だしとなったのだ。

 しかしそれでもボーフム首脳陣は決して慌てることはなく、そしてトーマス・ライス監督は必要な修正へと着手。その行動指針の明確さというのは、今日のボーフムを作り出した特徴だともいえるだろう。決して自陣に立て篭もるようなことはせずに勇気を失うことなく、非常に強固で相手の嫌がる戦いぶりを展開。それは同時にリスペクトに値するようなパフォーマンスでもある。

 これを断固たる決意と闘争心をもって実現してみせたのが、ブンデスリーガでの経験は多くない、30代選手たちの活躍であった。33歳でブンデスデビューとなった守護神、マヌエル・リーマンはブンデストップクラスのパフォーマンスを発揮。さらに控えめなリーダーのアントニー・ルジアや、FWセバスチャン・ポルター、サイドバックのクリスチャン・ガンボアやダニーロ・ソアレスらも奮闘を演じた。10代の選手の活躍さえ珍しく無くなった昨今において、まさに時代に逆行する戦いぶりだ。

 またチームの総走行距離はさほど目立つようなものでもなく、さらにパス総数に至ってはリーグ最低ランクに位置。ロングボールを最も多用するチームで、これといったスター選手がいるわけでもない。それでもピッチ上でみせた見事な抵抗力、そして熱意は相手からのリスペクトを勝ち得るほどのもので、これといった大きな挫折もなく、シーズン残り2試合という時点でブンデス残留を確定させたのである。これからライス監督は、チームの更なる安定化をはかることになるが、一方で成長をみせたライチュやコチャプあたりは今夏に移籍する可能性も。その資金を元に、ボーフムとしてはこれまでと同様、クレバーな判断で有効活用していきたい。
 

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