「苦労人マリウス・ヴォルフ「自分の居場所を見つけた」」スカパー!ブンデスリーガNEWS



苦労人マリウス・ヴォルフ「自分の居場所を見つけた」
およそ5年前、VfLボーフムへの移籍がほぼ確定となりホテルにチェックインした頃、午後10半すぎになって運命を変える、一本の電話がかかってきた。それはアイントラハト・フランクフルトにて当時SDを務めていた、ブルーノ・ヒュブナー氏からのものだった。
負傷に泣かされ続け、ハノーファーではセカンドチームでのプレーをも余儀なくされていた同選手は、当時ボーフムにて再起をはかる考えだったものの、「あの電話で一変したね」とヴォルフ。そのフランクフルトでは大きな飛躍を遂げ、ドイツ杯優勝も経験し、さらにボルシア・ドルトムントへの移籍をも果たした。
「ニュルンベルク、1860ミュンヘン、ハノーファー、フランクフルト、ドルトムント、それからベルリンやケルンにも行ったね」そう振り返る26歳は、ついにそのドルトムントで念願の「居場所を見出した」と胸を張る。これまで公式戦26試合のうち、ヴォルフは19試合に出場。我慢の末に手にした運をものにし、いまや重要な存在となっているのだ。
「前向きに考え続けること、それがとても大事だと思う」とヴォルフ。1860ミュンヘンでの出場停止処分、ハノーファーでの負傷、フランクフルトではドイツ杯決勝を欠場、そしてドルトムントでの苦境とレンタルの連続など、幾度となく挫折と再起を繰り返してきたヴォルフ。
ヒュブナー氏からの運命の電話で変わったサッカー人生も、その粘り腰でオールラウンダーとしての存在感を解き放つ苦労人は、く2021/22シーズンとなって遂にマルコ・ローゼ新監督の下、自分が求めていた「居場所」へと辿りつくことができたようだ。