昨シーズンいっぱいをもって、バイエルン・ミュンヘンでは三冠達成を支えたセンターバックコンビ、ダヴィド・アラバとジェローム・ボアテングの両選手を同時に失うこととなった。一方で移籍金4250万ユーロを投じてダヨ・ウパメカノを迎え入れたものの、ライプツィヒでのここ半年はミス続きで課題を露呈。そのほかニクラス・ズーレは前十字靭帯断裂から本調子には程遠く、さらにリュカ・エルナンデスも負傷続きでむしろ左SBでプレーすることが頻繁に。また期待の若手タンギー・クアッシもまた、負傷のために初年度の大半を棒に振っていたのだ。
つまり今シーズンの開幕前において、バイエルン・ミュンヘンではセンターバックが1つのアキレス腱と考えられていたものの、しかしながら開幕から5試合が経過しむしろ、ユリアン・ナーゲルスマン新監督は贅沢な悩みを抱えている。開幕戦のグラードバッハ戦でこそミスをみせたが、その後は試合ごとに調子を上げ、最近ではバルサ戦で見事な活躍をみせた、ウパメカノ。そのスピードとタックル能力の高さが印象的だ。
またニクラス・ズーレについても、昨季より明らかに状態の良さを示しているところであり、ユーロ参加によってあまり準備期間では参加できなかったが、ホッフェンハイム時代に既に指導を受けていたナーゲルスマン監督の下、守備面での安定化に貢献し先発を務めるだけの十分な結果を残しているところ。加えて膝の手術から復帰したエルナンデスも、ライプツィヒ戦とボーフム戦にてkicker採点2.5と好パフォーマンスを披露。
この3つの柱が全員フィットした状態ならば、相手によって形を変え、また先日のウパメカノのように休養も与えることができる。ただその時どの選手が休むことになるのか?ナーゲルスマン監督は現在、CBでは贅沢な悩みを抱えているところだ。