
Jリーグコラム Jリーガーの素顔

Jリーガーの素顔「矢野貴章選手 編」
2010年3月15日
1、サッカーとの付き合い方
普段、スカパー!をご覧になっていますか?
クラブハウスの中にあるリラックスルームでスカパー!のJリーグ中継を観ています。練習後など誰かしらそこでサッカーを観ているので、そのときにいる選手たちと何人かで観ることが多いですね。
Jリーグをご覧になっているときは、どういった視点で観ているのですか?
あまり何も考えずにボーっと観ていることが多いですね(笑)。相手チームの研究はもちろんしますが、それはチームミーティングでやるので、個人的に研究するということはあまりないです。自分自身のプレーに関しては毎試合、DVDに録画してもらって自宅で観ています。それを観て次の試合に活かせるように準備をしています。
ご自宅でもサッカーモードだと頭の中をリフレッシュさせるのが難しいのではないですか?
サッカーをプレーしていないときは、スイッチをオフにしてサッカーのことを考えないようにしているので、その辺の切り替えは慣れているので大丈夫ですね。
オンオフを切り替えるために心掛けていることはありますか?
特に何かを心掛けているわけではありませんが、身体が自然とそういう習慣になっているので、すんなり切り替えられるのかもしれません。サッカーをやっているときは集中して、それが終わるとサッカーの話もあまりしませんから。性格的な部分もあるのかもしれませんね。
では、ご自分を分析するとどういった性格だと思いますか?
マイペース。でも、サッカーをやっているときは絶対に負けたくないので普段とは違います。その負けたくないという気持ちはプロとしてのこだわりというか、大事に思っている部分でもあります。
プロキャリアを長く続けるために特に気を付けていることはありますか?
まず怪我をしないように身体はきちんとケアをするようにしています。食事に関しては好きなものを食べるようにしているし、特に節制はしていません。強いていうならバランス良く、たくさん食べるということぐらいです。
2、サッカーの疲れをヨガでリセット
現在、矢野選手はヨガスタジオのオーナーを務めていますが、ヨガをはじめるきっかけというのは何だったのでしょうか?
元々、ヨガには興味があって、実際にやってみたら意外と面白かったんです。はじめてから1年半くらい経ちます。さすがに毎日スタジオに通うことはできませんが、それでも定期的にやっていますよ。
身体のケアという部分でもヨガは効果的ですか?
最初はケアというのは意識していなかったのですが、やっていくうちにそういった面を感じるようになりました。ヨガは自分の身体と対話しながらやっていくので、少しおかしいところがあるとすぐに気付くようになりましたし、身体の微妙な変化にも敏感になったと思います。
そもそもヨガスタジオのオーナーになるというのはどういった経緯だったのですか?
元々、僕が通っていたスタジオがなくなってしまうというのを知って、何かしたいと思ったんです。そして、自分がオーナーになってスタジオを継続させようと考えたんです。僕も新潟で色々な人たちに助けてもらっているので、そういった意味で僕も地元の力になれればという部分もありました。
ヨガをやることによってサッカーでの身体の動きに良い影響というのは感じられますか?
プレーの面で目に見えて表れることはあまりないと思いますが、体幹が鍛えられてバランス感覚が良くなるとか、そういった部分に良い影響はあるかもしれません。でも、僕の場合は単純に楽しいからやっている感じですけど(笑)。
矢野選手にとってのヨガは身体のケアというよりも、リラックスしながら楽しむ趣味のような存在なのですね?
リフレッシュできますから。ヨガをやっているときは頭の中を真っ白にして没頭できるので、本当に貴重な時間だと思っています。
矢野選手のスタジオにはサッカーをやっている人もいらっしゃいますか?
女性が多いので、今のところいませんが、僕がヨガをやることでこの先、サッカー好きの人たちがヨガにも興味を持ってくれれば、いいですね。
ご自身のブログではサッカーやヨガのことなど幅広く綴っていますが、矢野選手にとってブログとはどういったツールでしょうか?
サッカーに興味のある人は僕のことを知っているかもしれませんが、サッカーに興味のない人にもブログを通して『新潟の矢野貴章』という人間を知ってもらえたらと思います。また、サッカー選手でヨガスタジオをやっているというのも珍しいと思うので、ヨガを通して違った切り口でサッカーに目を向けてくれたらうれしいです。
3、W杯出場への想い
矢野選手は2001年のU-17世界選手権(現・U-17ワールドカップ)でU-17日本代表として初めて日の丸を背負いプレーしました。初めて代表のユニフォームに袖を通したときは特別な気分でしたか?
そうですね。それに年齢を重ねるごとに日の丸を背負って戦うことの責任は強く感じています。日本でサッカーをやっている誰もが目指しているのが、フル代表だと思うんです。だからこそ、そこにいられる幸せを感じるのと同時に誇りをもってプレーしています。
将来、Jリーガーを目指している子供たちにアドバイスをお願いします。
サッカーは無理矢理やらされるより、自分で考えてやるというのが大事だとプロになった今でも感じています。あとは練習あるのみ。チームのイベントなどで子供たちに「どうしたら上手くなる?」と聞かれると、そういったことを噛み砕いて伝えるようにしています。
サッカースクールなどで子供たちと触れあうのはご自分にとってもいい刺激になりますか?
やっぱり楽しいですし、子供たちの良いエネルギーをたくさんもらうことができるので刺激になります。
矢野選手は絶対的なフォワードというイメージがありますが、中学時代はサイドバックをやっていたと伺ったのですが?
ええ、中学のある一定期間だけですがサイドバックをやっていました。それまでは、ずっとフォワードだったのですが、ほとんど試合に出られていなかったので監督から「ディフェンスをやってみないか?」と言われたのがきっかけです。僕としても試合に出られるなら、どのポジションでもよかったのでサイドバックにコンバートされることになったんです。でも、高校生になってからはまたフォワードに戻ってプレーしていました。
いよいよワールドカップ南アフリカ大会が近づいてきました。ワールドカップ出場というのは選手として目標の一つにありますか?
プロサッカー選手である以上、ワールドカップ出場は目標です。それに、自分にもまだチャンスはあると思うので、今はとにかくそこを目指してがんばっていきたいと思っています。
子供の頃からワールドカップはご覧になっていましたか?
記憶としては94年のアメリカ大会くらいからですね。当時はロベルト・バッジョに憧れていたのでイタリアをすごく応援していました。今でもバッジョは好きなプレーヤーの一人です。現役選手ではフェルナンド・トーレスやアンリが好きです。
トーレスとアンリはどういったところが魅力でしょうか?
アンリはサイドから切れ込んでいくドリブルと個の力で点を獲れる能力の高さですね。チームが苦しんでいるときに一人で点を獲れるというのは本当にすごい。フェルナンド・トーレスに関しては常に裏を狙う動きをしているのでプレーを見ているとすごく参考になります。
4、地元の強さとサポーターの力
シーズンオフはイタリアへ旅行されたようですが、それはサッカーを現地で観るためだったのですか?
サッカーを目的にしていたわけではなかったのですが、ラツィオ対キエーボを観戦しました。本当はローマの試合を観たかったのですが、日程が合わなくて…。現地ではスタジアムの雰囲気に圧倒されました。サポーターも男性ばかりでプレーに対してもすごく厳しい。ああいった雰囲気の中でプレーするのもいいかな、と一瞬だけですが思いました。
スタジアムと言えば、新潟はホーム、アウェーに関わらず毎試合、たくさんのサポーターが応援に駆けつけてくれますよね?
毎試合、本当に心強いです。最後の5分、しんどくて走れない状況でもあれだけたくさんのお客さんが応援してくれると「いかなければいけない!」という気持ちにさせられます。それがホームの強さであり、新潟の強さだと僕は思っています。本当に応援してくれるサポーターには毎試合毎試合、感謝しています。
新潟はすごく地域密着感の強いクラブだと思うのですが、街を歩いているとサポーターから声を掛けられることも多いのではないですか?
新潟全体で応援してくれているというのはすごく感じています。皆さんすごく温かいし、優しいので色々助けてもらっています。でも、新潟の人たちはシャイな方が多いようなので街で声を掛けられることはあまりないですね(笑)。
今シーズンの抱負をお願いします。
昨シーズン、序盤戦は個人的にも良い出来だったのですが、終盤にかけて自分も点が取れなくなり、それとともにチームの順位も落ちてしまいました。昨シーズンはここを勝てばチームがのれるところで引き分けたりする、もったいない試合が多かったので、今シーズンはそういったところをきっちり勝っていきたいです。そのためにはフォワードとして決めるべきところをきちんと決め、試合を決定付けるゴールを今シーズンはたくさん取りたいです。
矢野選手にとってサッカーとはどんな存在でしょうか?
一人の人間としてすごく成長させてくれるものですし、色々な人に出会う機会を与えてくれる大切なものですね。
最後にスカパー!をご覧の皆さんに熱いメッセージをお願いします。
できればスタジアムに足を運んでほしいと思いますが、テレビの前でも応援よろしくお願いします。皆さんの期待に応えられるように全力でがんばりますので、これからも熱い応援をお願いします。





















